ボクが「日光東照宮」に来たのは、今回が2回目。といっても、1回目は小学生の時の家族旅行だったから、かれこれ半世紀ほども前のことなのだ。記憶に残っていたのは、「三猿」を見たことぐらいで、ほとんどすべてを、初めて見るような目で見られたんだよね。

 東照宮や華厳の滝といった国際的な観光地は、テレビなんかでよく取り上げられるから、見た気分にはなっていたけどね。それでも、陽明門のはるかにきらびやかな感じとか、華厳の滝を間近に見たときの迫力ある響きに、百聞は一見に如かずとはよく言ったものと思うばかりだったんだ。

 1回目に来たときは、東武鉄道に乗ってきた記憶も残ってるよ。東武鉄道日光駅から日光東照宮には、門前町がつながっていて、その沿線には老舗といってよいお店が並んでいるんだ。



 日光では、江戸時代の昔から『羊羹』がお土産としてもてはやされていたんだって。日持ちもするし、お武家様っぽい感じ。何しろ、ここを訪れるのは主に武士たちだったから、ご家来衆が買い求めただろうようかん屋さんが今でも老舗として軒を連ねているんだ。

 今回は、それらのようかん屋さんを回って、『一口羊羹』を買い求めてみたよ。

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 日光東照宮から東武鉄道日光駅に向かって歩き始めると、最初に出会うのが「三ツ山羊羹本舗」。明治28(1895)年創業というから、かれこれ130年経つことになるね。この店の『一口羊羹』は、餡子の甘さがしっかりきいた、ようかんらしいようかんだったよ。

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 次に出会うのが、「鬼平の羊羹本舗」。「おにへい」ではなく「きびら」と読むのにはご注意だね(笑)。昭和初期に創業したこのお店の『一口羊かん』は、ちょっぴり水ようかんっぽい後口が残るところが個性的だったな。

 と感じていたら、日光で最初に水ようかんを売り出したのもこの店なんだって。なるほどやっぱり、って思ったのだった。

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 3軒目に出会ったのが「日光羊羹 綿半」。天明7(1787)年創業というから、実に古くから営業しているお店なんだ。この店は支店で、本店は西参道といって東照宮を西に下ったすぐのところにあるから、江戸時代、大名衆が泊まる街の中心はそちらにあったということだね。

 この店のようかんは『一口塩羊羹』。塩味がきいていて甘さ控えめなようかんだったよ。昔からこの味出してます感、をたっぷり感じる一口だったんだ。


 

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 こうして食べ比べてみると、三者三様。それぞれに個性があって、素晴らしき味わいだったのだ。

 この他にもう1軒、明治初期に創業した「吉田屋羊羹本舗」というのがあったけど、この日はお休み。一番構えの古い建物だったし、三種の一口羊羹を置いてると聞いてたから、楽しみだっただけに残念だったよ。


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