それは、大分・宮崎を旅した日のお話。

 大分まで来たからには、別府の素敵な温泉に泊まらねばなるまい。

 この日、宿にとったのは、鉄輪温泉の老舗旅館「みゆき屋」。訪れてみたら何とも激渋な旅館で、見るなり思わずニンマリしてしまったんだ。何でも建てられてから60年を軽く超えているらしい。

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 玄関を入れば、右が小さな帳場で、左には階段。この見た目が、昭和30年代に建てられたという建物に何とも相応しい造りなのだ。おもむきあるよねぇ。

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 玄関を入って振り返れば、上には、古い湯のみがずらり。このレイアウトも渋いよねぇ。

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 天井を這う配線もレトロ。

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 お部屋もまた、昔ながらの趣き。こたつに入りながらテレビを見るのって、なんだか久しぶりな感じだね。

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 鏡台が置いてあって、それにかかってるカバーもまた、渋くていい感じなのだ。何だか、昭和な時代にタイムスリップしてきたみたい。ていうか、別府に来てからずっとそんな気分なんだよね。子供の頃って、こんな建物の中でこんなくらしをしてたよな、って思うばかり。

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 この宿では、内湯には一家族しか入れない約束になっているんだって。

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 お風呂に入るときには、こんな札を下げておけば、ただいま入浴中だってわかる仕組み。中には、鍵もついているから、誰かが入ってくることもないんだ。

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 かくして、内湯の中をゆっくり写してみたよ。ザボンを浮かべてあるのが九州だよねぇ。けっこう熱い湯だけど、一人湯だからホースから水を出して適温にして入ってみたよ。いやぁ、いい湯だねぇ。

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 この内湯の右奥の方に小さな扉があるでしょ。この扉の奥には、むし湯ができるようになってたよ。

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 むし湯っていうのは、室内を温泉の熱でむしむしにして入る風呂。今でいうサウナだけれど、この鉄輪温泉では、鎌倉時代から伝わる伝統の入浴方法なんだ。この宿のむし湯も、中は天井が低くて、真っ暗だったよ。

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 こちらは、露天風呂。この宿には2つもあって、ここも内湯と同じように、一度に一家族しか入れない仕組みだったんだ。この夜は、宿泊している人が少なかったから、じっくりゆったり入らせてもらったよ。鉄輪の湯をたっぷり堪能させてもらったんだ。

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 ふすまの向こうは、食事をいただく食堂。

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 こちらで朝食をいただいたのだ。

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 これがまた、いかにも温泉の朝食といった感じ。女将さん手造りの素晴らしき朝食だったんだ。

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 スクランブルエッグは、塩加減が絶妙。豆腐も漬物も酢の物も、味加減が絶妙。

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 きんぴらごぼうも焼き魚もベーコンも、素晴らしい。普段、朝ごはんはあまり食べないんだけど、この日は、ご飯のおかわりまでしてしまったんだ。

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 〆のデザートはヨーグルト。

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 この朝ごはんを食べるために、この宿に泊まるのもよいと思ったのだった。

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 今の時代の高級旅館とは一線を画す、ひなびた湯治旅館。でも、つぎに鉄輪温泉に来たら、また泊まってしまうだろう、素敵な宿だったよ。

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