この日は、青空がとても気持ち良い日だったから、ひなびた街を歩きにやって来たよ。訪れたのは「生地」。あいの風とやま鉄道に乗ってやって来たんだ。

 生地駅からは、生地の街中を走る路線バスに乗ってみたんだ。目的の場所で下りると、すぐ目の前に何だか渋い和菓子補があったんだよね。お店の名前は「まつや菓子舗」。

 この店の看板商品は『ほしがれい最中』。昭和の詩人、田中冬二が生地の街を詠んだ詩の一節から命名されたという、伝統の逸品だよ。

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 サクッとした皮の中に、ぎっしり詰まった餡子は、こしあんの中に少しのつぶあんが入っているといった感じが独特の、品の良い最中だったよ。

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 田中冬二さんは、祖父母が生地の人で、幼少のころ、夏休みなんかに生地の街を訪れて過ごしていたんだって。親戚筋の老舗の温泉「たなかや」で過ごしていたとかで、当館には冬二の直筆原稿をはじめいくつかの資料が展示されているよ。

 「まつや菓子舗」の包み紙にも記されている詩の一節は、以下の通り。

「ほしがれひをやくにほひがする

 ふるさとのさびしいひるめし時だ

 

 板屋根に 石をのせた家々

 ほそぼそと ほしがれひをやくにほひがする

 ふるさとのさびしいひるめし時だ

 

 がらんとしたしろい街道を

 山の雪売りが ひとりあるいてゐる」


 うーん。読んでるだけでしみじみするねぇ。

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 最中は、「魚の駅」でも売ってるみたいだけど、やっぱり街中のこのお店で手に入れるのがいいよね。

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