富山地方鉄道富山港線の岩瀬浜駅から岩瀬の古い街並みに向かって歩いていくと、料亭「松月」の少し先に、岩瀬名物『飛(とび)だん子』を売ってる「七福亭」というお店があるんだ。

 このお店、5月から10月の間だけ期間限定で商売しているんだよね。だから、寒い時期にこの界隈を歩いていても開いてないし、期間中も午後には売り切れてるから、開いているところになかなかお目にかかることがなかったんだ。

 この日は、開店直後の8時過ぎに、勇んでお店までやって来たよ。ところがすでに待ってるお客さんが数名いて、さすがの人気。このお店、お客さんの注文を聞いてから、その数をつくる仕組み。そのお客さんの分が終わって、はじめて次のお客さんの注文を聞くという、丁寧な仕組みなんだ。

 ボクの前のお客さんの何組かは、30個とか40個とか注文するから、けっこう待つことになったんだよね。でも、それだけに、手に入れられた喜びは格別だったり。この渋いパッケージを見るだけも、心が躍るねぇ。

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88_31←ここへ行けば富山にくわしくなれるよね

 『飛だん子』には、きな粉と餡子の2種があるということも、この日はじめて知ったんだ。この『飛だん子』、実に柔らかき団子で、口の中で何度かかみしめるとふわっととろけていってしまうんだ。

 きな粉は、その残り香が誠に上品だし、あんこは、甘さ控えめで、きめ細かに濾し上げられていてと、じつに素晴らしき団子だったよ。これまで食べた団子の中では、ベスト・オブ・ベストな逸品だったんだ。賞味期限は半日、という話もあったけど、確かにすぐに固くなりそうで、それも納得。

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 こんな紙に包まれているのも、いかにも昔ながらの名産品だよね。

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 『飛だん子』の由緒書きも、壁に貼ってあったよ。

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 イートインのスペースもあるから、お店で食べていってもいいのかな。そういうのもまた渋いよね。

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 かつては、『飛だん子』の店って、いくつもあったみたいだけど、今は、この「七福亭」だけみたいだね。これまた、ずーっと残ってほしい富山遺産の一つだと思ったよ。

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