それは、この間、東京を訪れたとき、浅草寺を訪ねた後のお話。浅草まで来て時間の余裕があると、ボクはいつも、浅草寺の西側にある通称「ホッピー通り」を訪れることにしてるんだ。煮込み通りとも呼ばれるこの界隈で、ホッピーと牛すじ煮込みの夜を過ごしたいではないか。

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 今回訪れたのは「どん」。通りの真ん中ほどにある小さなお店だよ。とりあえずは、『黒ホッピー』で乾杯。

 ホッピー、っていうのは、もともとは、ビールは高くて飲めない、って人のために、お値段お安い甲類焼酎をビールっぽくして飲めるように作られた飲料だ、って聞いたことがあるよ。

 昭和23(1948)年から販売されてるっていうから、その歴史はとても古いのだ。そして、その開発にあたっても紆余曲折があったみたいだね。一時は、販売が低迷した時期もあったみたいだけど、今の社長(3代目)になってからは、その戦略が当たって売り上げも伸びているというのは有名なお話。

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88_31←ここへ行けば富山にくわしくなれるよね 。

 それでは『牛すじ煮込み』をいただこうではないか。四角く大ぶりに切った牛すじは、とてもよく煮込まれていてほろほろ。薄味の出汁もよくしみた、絶妙な一品だったよ。

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 串もいただこうではないかと思って注文したのは『もつ』。香ばしく焼きあがっていて、塩加減がやや強めの、ホッピーのおつまみには調度いい一品だったよ。

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 かくして、1杯目はサラッと空いて、『なか』を追加注文したのだ。こんなにたくさん入っているから、残りのホッピーは入りきらず。もう1杯呑んで、ってことなのね(笑)。

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 お店自体は狭いんだけど、店前にもテーブルを広げているから、かなりの収容力。

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 今では、外国人観光客も訪れる、一大観光地だけれど、この通りが始まった頃(つまり、戦後の焼け野原から始まった時代ね)には、ホッピーと牛すじ煮込みといえば、安く飲むための代名詞、みたいな組み合わせだったと思うんだ。何しろ、牛すじといえば、牛肉の中では最も値段のかからない部位だろうからね。

 当時のサラリーマンが、給料日なんかに、安酒飲もうと繰り出してた風景を思い浮かべたりすると、心の中に哀愁の風が小さくひゅーっと漂っていくんだ。そして、今では、こんな風に大勢の人々を引き付ける魅力のある地になってることを、誇りに思うよ。

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